カスタム分析

カスタム分析を使うと、独自の観点でアプリケーションを分析することができます。基本分析 がユーザー数や KiiObject 数などのあらかじめ決められた値を解析する機能であるのに対し、カスタム分析は、アプリケーションが生成したデータに対して任意のルールを設定することで、任意の視点から解析できます。

用途

Kii Cloud でのカスタム分析は、アプリケーション内のデータ値やデータ数が 1 日単位でどのように変化したかを解析する機能です。任意のフィールドの 1 日ごとの変化状況を、開発者ポータルのグラフ画面や、モバイルアプリなどの独自のロジックを使ってつかむことができます。

たとえば、次のような解析を行うことができます。

  • 継続的に実施されるアンケートやキャンペーンの結果を集計できます。満足度を、年齢層、性別、興味や趣味などのパラメーターごとにグラフ化し、ターゲットの顧客層の満足度の変化を時系列で評価できます。
  • モバイルアプリの特定機能の利用頻度を時系列でグラフ化し、開発に注力すべき機能を評価できます。
  • ゲームのスコアの推移状況や、特定イベントの通過レベルを時系列でグラフ化し、バランス調整の結果を評価できます。

なお、複数のフィールド値の相関関係を自動抽出したり、過去のデータを学習して将来の値を予測したりするような高度な分析機能は、開発者ポータルで直接サポートしていません。このような解析が必要な場合は、外部の分析基盤との連携 を利用できます。Kii Cloud に蓄積されたデータのうち、解析に必要な部分を外部の分析基盤にエクスポートして、高度な解析を行うこともできます。

分析元データ

Kii Cloud では、分析元データとしてアプリデータとイベントデータの 2 種類をサポートしています。

  • アプリデータ

    アプリデータでは、特定の Bucket が持つデータに対して解析を行います。その Bucket が持つ KiiObject を全件取得し、解析対象として設定したキーの値を 24 時間ごとに集計します。

  • イベントデータ

    イベントデータでは、解析専用のデータをモバイルアプリから送信して解析を行います。送信されたイベントデータのうち、解析対象として設定したキーの値を 24 時間ごとに集計します。

アプリデータでは、更新されない解析データは翌日以降も解析対象として残り続けるのに対して、イベントデータはその日に送信された送信データだけが解析対象となります。これらは解析したい目的に合わせて使い分けます。

たとえば、ゲームでの「歴代ランキング」としてのハイスコアが日々更新されていく様子を解析する場合は、アプリデータの分析を使用します。一方、その日に記録された「デイリーランキング」としてのハイスコアが日々変化していく様子を解析したい場合は、イベントデータの分析を使用します。

分析機能

アプリの分析を行う際には、開発者ポータルで設定したルールに基づいて、分析元データを抽出し、集計します。

集計した結果は、開発者ポータルや SDK を通して出力できます。開発者ポータルで結果を評価できると共に、解析結果を独自に構築した管理用アプリで利用することもできます。

ルールの設定時には、分析元データのうち、グラフの縦軸として使用するフィールドとその集計方法を指定します。集計方法としては、値の平均値、合計値、最大値、最小値、データ件数を選択できます。

データの集計結果をグループ化して表示するため、ディメンションを設定することもできます。たとえば、以下のように地点ごとの都市名、天気、気温が記録された JSON から気温の平均値を解析する際、都市名と天気をディメンションとして設定することで、気温の変化を都市ごとや天気ごとにグラフ化することができます。

さらに、解析結果を確認する際、フィルター機能によって特定のフィールドが特定の値を持つデータだけを使ってグラフを絞り込むことができます。

たとえば、上記のディメンションによる分類では、天気ごとの集計結果の明確な特徴がつかめません。このとき、フィルター設定を使って特定の都市を選択し、天気が "雨" と "曇り" のデータだけを画面表示すれば、図のようなグラフを表示できます。グラフからは、"曇り"(水色)の気温の方が "雨"(緑色)より高いという傾向を視覚的につかむことができます。

複数のフィールド値の相関関係を検証したい場合、ディメンションやフィルターを利用してグラフ化することによって、その傾向を検証できます。
上の例では都市と気温の関係や、地域ごとの気温の安定性を検証できるほか、解析を進めることで「雨より曇りの方が気温が高い」という傾向もグラフから確認することができます。


この機能の詳細は...

  • カスタム分析の機能の詳細は、リファレンスガイドの「カスタム分析」(AndroidiOSJavaScriptREST)を参照してください。

  • 前述のように、アプリ分析は、開発者や管理者のためのツールである点にご注意ください。一般のユーザーに向けて、解析用のグラフ表示機能を提供したい場合は データ管理 や IoT 向けの ステート履歴 の機能を利用することを想定しています。