JavaScript 版 Hello Kii
JavaScript 版 Hello Kii は、Kii Cloud SDK for JavaScript を使用した Web アプリのサンプルです。ローカル PC のファイルシステム、または、Web サーバー上で index.html を開けば、そのままサンプルを実行できます。
注意点
Hello Kii の目的は、Kii Cloud の使い方を素早く理解することにあります。そのため、Hello Kii では、特定のフレームワークに依存した実装を行わず、DOM(Document Object Model)を JavaScript から直接操作することで機能を実現しています。
現代では、本格的な Web アプリをフレームワークやライブラリーなしで実装することは、まずありません。Hello Kii で Kii Cloud の基本的な使い方を取得した後は、実現したいモバイルアプリの機能に最適なフレームワークを選択してからアプリ構築に取りかかることをお勧めします。
また、実装の簡略化に伴い、Hello Kii にはいくつかの制限事項があります。これらの制限事項はチュートリアル内に示されています。
HTML5 アプリの実装
JavaScript SDK は SDK がサポートする環境で様々な使い方ができますが、基本的に HTML5 アプリの実装方法に従って Web アプリを作成することを想定しています。
以下、HTML5 アプリの一般的な実装モデルについて簡単に説明します。
3 層モデルとの相違
HTML5 アプリでは、ネイティブのモバイルアプリと同様に、クライアント側で表示とビジネスロジックの両方の処理を行います。
従来、Web アプリの開発では 3 層モデルが使用されてきました。クライアント側は表示のみを担当し(プレゼンテーション層)、ビジネスロジック(アプリケーション層)とデータストア(データ層)はサーバー上で実現します。この方式では、サーバー上でビジネスロジックに基づいたデータの処理や、HTML ページの生成を行うのが標準的でした。
一方、近年の Web アプリでは、入出力とビジネスロジックの両方の処理をクライアント側で実現するのが主流になっています。クライアント側でライブラリーやフレームワークをモジュール化する仕組みが発達し、実装や配布での混乱がなくなったことや、ネイティブアプリと同等のリッチで軽快な操作感覚が求められていることなどが背景にあります。
Kii Cloud を使って Web アプリを作成する場合も、クライアント側を主体に実装します。Kii Cloud では、サーバー側で処理できるサーバー機能拡張を用意していますが、それは補助的なもので、クライアント側で処理を完結させるのが基本的な実装方法です。
Single Page Application
HTML5 アプリでは、1 つの HTML ページの内部を切り替えることによって画面遷移を実現します。
従来の Web アプリでは、HTML ページを <a> タグなどによって画面ごと切り替えることで、画面遷移を実現していました。
HTML5 アプリでは、単一の HTML ページをベースとして、その内部を AJAX 等の技術によって部分的に入れ換えることで画面遷移を実現します。これによって、ネイティブアプリと同様の軽快な操作感覚を実現できます。多くのフレームワークでは、ページの部分的な書き換えをサポートしているため、容易に画面遷移を実現できます。
Kii Cloud SDK も Single Page Application のモデルを前提としています。特に、ページ全体を切り替えるとログイン状態などの内部情報が失われるため、ご注意ください。
チュートリアル
このチュートリアルでは以下の内容について説明します。