プッシュ通知の技術概要

Kii Cloud SDK for Android のプッシュ通知は、FCM と JPush の上に構築されています。FCM は Google 社によるプッシュ通知機能の実装、JPush は中国の深圳市和讯华谷信息技术有限公司によるプッシュ通知機能の実装です。

ここでは、Kii Cloud でこれらの技術を利用する際に必要となる基本的な情報をまとめています。

GCM と FCM

FCM は GCM(Google Cloud Messaging) の後継となるサービスです。

Kii Cloud では GCM と FCM の両方をサポートしていますが、新規に構築するモバイルアプリでは FCM を選択してください。GCM は FCM への移行が求められています。

Kii Cloud で FCM を利用する際、API のシンボル名や開発者ポータルでの項目名は GCM の名称をそのまま使用します。モバイルアプリでは GCM 用と FCM 用の各ライブラリーを使用しますが、Kii Cloud の SDK やサーバーでは GCM と FCM を同じ扱いで処理します。

このガイドでは、基本的に FCM の記載のみを行います。旧アプリのメンテナンス用などの用途に向け、部分的に GCM の記載も残しています。

FCM と JPush の選択

Android では、通常、FCM を使ってプッシュ通知を実現できますが、FCM はグレートファイアウォールを越えられないため、中国では使用できません。

中国向けのサービスでは JPush を選択します。中国国内で端末を利用する場合、JPush を選択してください。

地域ごとに利用できるプッシュ技術をまとめると、以下のようになります。

プッシュ通知ネットワーク 利用できる地域
FCM 中国以外
JPush 全世界

※ APNs と MQTT は全世界で利用できます。

FCM と JPush の両方を設定できる Android アプリをデバイスにインストールし、そのデバイスで両方の初期化処理を行うと、Kii Cloud のプッシュ通知が FCM と JPush を介して 2 つ届くことになります。FCM と JPush の同時利用は設定上可能ですが、ターゲットとする環境に合わせてどちらか一方を選択することをおすすめします。